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Interview 03

株式会社つばき黒川あゆみさん

Profile

株式会社つばき代表取締役
愛媛県産の海の幸・山の幸を堪能できる「道後 椿倶楽部」、愛媛のかわいいを集めた「歩音 あるね」の2店舗を運営。「道後 椿倶楽部」は、道後公園の目の前に位置し、四季折々の風景や空気感が感じられる。
地元の酒蔵の日本酒も豊富に取り揃え、特別な日はもちろん、日常使いも◎。
「歩音 あるね」は、愛媛で活躍する作家さんの品々をセレクト。日常がパッと明るくなるような愛あるかわいいプロダクトが並ぶ。

事業内容を教えてください。

道後の飲食店「椿倶楽部」と、身体に優しい調味料や地元の作家さんのプロダクトを販売する雑貨店「歩音(あるね)」を営んでいます。
道後は観光地ですが、「椿倶楽部」は道後に住む地元のお客さんに利用してほしいという思いから2008年にスタートしたお店です。その後、オリジナルの「だしパック」や「だし醤油」を作ったのですが、とても良い商品なのでこれらを販売したいなと思い、店頭販売するために2011年に作ったお店が「歩音」です。

まどんなクリエイトを利用するきっかけを教えてください。

友人の村上友美さんの紹介で、まどんなクリエイトさんを知りました。私と友美さんとはすごく似ている部分があって、常にやりたいこともたくさんあって、じっとせずに動き回っている感じなんです(笑)。そんな彼女がいろんな難関をクリアして、どんどん整っていく様子を目の当たりにしていました。実際、私も自分自身の働き方を変えたいと思っていたタイミングだったことや、次にやりたいビジョンもあったのですが、そこまでの道筋が自分では見えてこなかった部分があって、まどんなクリエイトさんにお願いすることにしました。

当時、あゆみさんが抱えていた課題はなんだったのでしょう?

もう1店舗、仙台に「歩音」の支店があり、当時はとにかく動き回っていました。お店の経営においても課題があって、どう解決したらいいのかは分からないんだけど、とにかく動くことで見えてくるだろうと判断して、道後の「歩音」の店長であるミサさんと本当に動き回っていました。「今は元気で体が動くからいいけど、この先何年もできない」と思ったのと同時に、「道後では次にやりたいことがある・・・」というジレンマを抱えていましたね。

サービスを受けてみて何か変化はありましたか?

なんとかしたいなと思っていた部分は、数字の可視化です。まどんなクリエイトさんが示してくれた数字を見て、「改めて仙台の『歩音』は閉めたほうがいいな」と思えるようになりました。でも、このお店を閉めてしまうというのは、決して後ろ向きな判断ではなく、自分たちの中で納得して感謝の気持ちを持って終えることができたんです。

自分で決めたというのはすごく大切で、面談をしていく中で、自分自身で「あ!このお店は閉めたほうがいい」と理解して、納得して出した結果でした。数字だけをみて、専門家が「このお店は閉めたほうがいいですよ」というのではなくて、まどんなクリエイトさんは、「自分で気がつかせたり」「自分で決める」ということを尊重してくれているように感じています。

それに、働き方も変わりましたね。月に1度の面談を一つのマイルストーンにして、自分の中で優先順位をつけて動くようにしました。今まではとにかく闇雲に動いていたので(笑)。

さらに、今までは、自分でしなくちゃいけなかった仕事を人に任せていたなっていうことにも気がつきました。やっぱり、事業計画の作成などは自分の頭の中を改めて整理することで、自分の事業への理解も深まっていくんだなっていうことも気づかせていただきました。歩音の優秀な店長であるミサさんがなんでもできてしまうので、補助金の申請など私が苦手な書類関係を任せてしまっていたんです。彼女には彼女の仕事があるので、負担になっていたと思います。

現在は、まどんなクリエイトさんと一緒に事業計画書を作成しています。事業の根幹となる部分は丁寧にヒアリングしていただき、そのほか数字など細かな情報の整理をお願いしています。事業計画書を作成するにあたって、準備するべき情報をお聞きした時、一瞬頭がパニックになりました。「ただでさえ、やらなくてはならないことが山盛りなのに、こんなに準備することがあるの・・・?」と。その時、「ここまではヒアリングさせていただきますね。でも、ここからは私たちがやるので、あゆみさんが情報を整理したり管理する必要はないですよ」と、やるべきところとやらなくていいところをサッと線引きしてくれたのは、本当にありがたかったですね。

こういったことを他の信頼できる方にお任せしたいと思っても、会計士さんや税理士さんは数字ありきなので依頼するにはちょっと自分の中では違っていて、常にモヤモヤを抱えていました。頭では分かっていてもやっぱり数字だけでは整理し切れない気持ちの部分もあるので。その点、まどんなクリエイトさんは、経営における正誤だけではなく、複雑な感情を大切にしてくれながら現状を整理して、道筋をスッと作ってくれた感じですね。

まどんなクリエイトの魅力や強みはなんだと思いますか?

まずは、なんにおいても絶対に否定がないことです。経営に課題があっても、「それダメじゃないんですよ」とか「すごくいいと思います」と肯定してくれます。何より、感情を大切にしてくれます。数字だけじゃない、理論だけでもない、その時の気持ちに寄り添ってくれるんです。
なんというか、「アルプスの少女ハイジ」で、ハイジとおじいちゃんが干し草を使って作るふわふわのベッドがありますよね。経営って常に不安がついてまわるところがありますが、まどんなクリエイトさんはそのベッドみたいな感じ。ふわふわで優しくて、「大丈夫だよ」って守られているような安心感があるんです。
実際にまどんなクリエイトさんと毎月面談をする中で、頭の中と現状が整理できてきました。また、面談では「先月はこうおっしゃっていました」っていう感じで、自分たちが進んできた道のりを伝えてくれるんです。もちろん議事録にも残してくださっています。この振り返りもすごく良くて、確実に自分たちが前に向かって進んでいるということに改めて気がつく場面が多々あります。

どのような方にまどんなクリエイトを勧めますか?

代表の私もお店に立ちながら少数精鋭で運営する、私たちのような規模感の経営者にはとても向いていると思います。あとは、これから創業したいと思っている人にも。
先ほども話しましたが、経営者って常に何かしらのモヤモヤを抱えていますよね。時間やお金、人のことなど色々ありますが、まどんなクリエイトさんを利用することで、このモヤモヤが晴れた感じがします。創業する方は、一歩踏み出す手助けをしていただけると思います。

自分の能力を最大限に使うために、まどんなクリエイトさんを利用するのはすごくいいと思います。うまく例えられているか分からないのですが、歌舞伎役者さんだって、その周りには、一人の人を輝かせるためにたくさんの人がいますよね。経営者だからといって、数字ばかり追いかけていたら、数字しか見えなくなってしまいます。でも、やりたいことが数字を追いかけることではなくて別にあるならば、それに集中するためにサポートしてもらうのがおすすめですね。
特に感情を大切にしてくれるので、女性経営者にはお勧めです。私にとっては本当に大切な存在です。

【編集後記】
今回の取材では、あゆみさんと歩音の店長ミサさんも同席され、和気あいあいとした雰囲気の中で行われました。経営者として、スタッフを抱えるあゆみさん。ご自身が経営者として舵をきる責任を感じていると同時に、そのあゆみさんをそばで支えるミサさんの姿が印象的でした。(ただ、ミサさんはサポートする人というよりは、ミサさんも主役のような方です)。最高のパフォーマンスを発揮するためにまどんなクリエイトさんを上手く利用しているなと感じました。さらに、あゆみさんの「自分で決めさせてくれる」という言葉も印象的でした。「結局、答えを出すのは私なんです。それに気づかせてくれました」と。これから、椿倶楽部と歩音の2店舗で、色々な計画があるようです。その目標の実現に向けて、まどんなクリエイトさんも二人三脚で株式会社 つばきさんをサポートしていくそうです!

【取材担当】
廣瀬麻衣
フリーライターで3人の子どもの母。2016年に東京から松山市に移住。編集プロダクションで働いた後、移住をきっかけにフリーランスとして仕事を再開。フリーランス歴7年目。紙媒体からwebの記事まで幅広くライティングを行う。特にインタビュー記事が得意。衣食住や家事など、暮らしにまつわることが大好きなので、暮らしにまつわる本を書くことが目標!